LOSTMAN NEED BLUES DRIVE MONSTERS

神経質で性格が悪い人のブログ。ブーメランな意見を述べがち。消しがち。更新が多いときは調子が悪いときです。更新がないときはもっと調子が悪いときです。情報商材いりません。

大阪中之島美術館に行ってきたよ!アカデミック!

新しくできた「大阪中之島美術館」の開館記念コレクション展に行ってきた。

関西ではここのところ、新聞を読んでたらほぼ毎日なんらかの形でこの美術館の話題が載っているので、自然とオープンまでの紆余曲折も目に入る。

大阪市制100周年記念事業として1980年代に計画されたものの、数十年かけて揉みに揉んでいるうちに“公共が建設して民間が運営する”という形になったため「大阪市立」中之島美術館とはならないのだ。FPIという手法らしい。勉強になるなー。

 

朝イチなのに、事前予約優先制とは何ぞや?ってほどの混み具合だったので(でもまあ、コロナ禍以前のナントカ美術館展みたいなのと比べたら少なめではある…)人垣の後ろの方から眺めてきた感じ。

でもそれで正解と思う。『超コレクション展』と銘打っているとおり展示内容が莫大なので、一つ一つを順番待ちして最前列でじっくり見てたら過労で倒れてたよってレベルだった。最後の方のデザイナーズ家具ゾーンではもう疲労困憊。

 

外観の写真とか、出入口にあった(らしい)宇宙服を着た猫のオブジェの写真とか全く撮ってないんだよな………嘘じゃないよ、ほんとうに行ったんだ!

その証拠にほら、気に入った作品がポストカードになってなかったから図録を買ってしまったあるある。

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それと、フェスティバルタワーのお店でチケット見せたり限定メニューを食べたりしたら貰える佐伯祐三のポストカード!(A5版)

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図録によると“(株)朝日ビルディングが設立した特別目的会社”が大阪中之島美術館の運営会社らしい。

フェスティバルタワーも朝日ビルディング(外の掲示板に朝日新聞が貼ってあるし)だからコラボしてたんだねー。

 

あんまり佐伯祐三には興味がなかったのに、ポストカードを貰ったりそこに書いてある解説を読んだりしたせいでなんとなく愛着が湧いてきてしまった。

こんなことなら氏の作品をもっとじっくり見ておけば良かった。

※ちなみにポストカードになっている作品は今回の展示には入ってません

佐伯祐三がフランスに絵を学びに行ったときに有名な画家を訪ねて自分の絵を見せたら「アカデミック!」って批判されたと書いてあるんだけどこれはどういう意味の罵倒や?

美大受験っぽい絵とか大学の課題で単位もらえそうな独自性のない絵ってことかな?

わたしが「アカデミック!」って言われたら「エー頭よさそうってこと?」って喜んでしまいそうだわ。頭悪そうな喜び方だなー。

 

展示は基本的に写真撮影禁止だけど、カメラのアイコンが貼ってある作品だけは撮影OKだった。

人が多い中で全部が撮影OKだったらかなり鬱陶しそうだけど、数点だけならSNSとかに載っけられて宣伝にもなるし良いですよね。わたしも何点か撮りました。

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右下は『オミクロン』というタイトル。連作の一部らしいのでたぶん通し番号なんだろうけど、なんかコロナ的な意味で魔除けになりそうじゃないですか?

 

自分の記録として、好きな作品のうち幾つかを以下に列記しときます。絵画の知識がほぼ無いひとの感想ですが怒らないでください。

 

  • 1-1-26 高村光雲砥草刈』 木彫。草刈鎌を持って空を見上げるお爺さんの笑顔が和む。砥草はスギナの仲間らしいので畑の雑草を刈ってるんだろうか。Wikipediaによると高村光雲は上野の西郷どんの(犬以外の)作者らしい。すごいひと。

 

  • 1-1-25 三露千鈴『殉教者の娘』 女性の日本画家である三露千鈴が22歳で亡くなってしまうその年に書いた絵で、図録によれば精神的自画像。タイトルから描かれている女性が「殉教者」なのか、この女性の親が殉教者なのか、読解力のないわたしは分からないのです……でも好き。

 

  • 1-2-2 松原三五郎『老媼夜業』 老媼(ろうおう)は年老いた女性のこと。西洋画の明暗がハッキリした感じやランプと和の所帯くささとのコントラストが好き。

 

  • 1-2-29 池田遙邨『雪の大阪』 上の松原三五郎に洋画を習ったあと、日本画に転向したらしい。ほんとにあった大雪の時の、中之島あたりの風景。そりゃあ中之島美術館が所蔵するわな!雪が積もってるところが盛り上がって見えて、どんな仕掛け?トリックアート的なやつ?と不思議に思って近くで見たけどよく分からなかった。しんとしてて良い絵。なんか多分「静謐」って感じの絵が好きなんだなわたしは。この作品はポストカードになってたから買ったけど、ポストカードじゃあ全然わたしの感じた良さが出てなくてガッカリ。図録はちょっとマシ。

 

  • 1-5-40 今井俊満『飛花落葉』 青海波とかの伝統柄と前衛的なペインティングが混ざっててなんか好き。

 

以上です

 

ちなみに近代美術のなかでわたしが好きなのは「具体具体美術協会)」!解説とかは全然できないけど!(というか具体以外に近代美術のジャンルをほとんど知らない)

具体ってわけわからん作品ばっかりなんだもの。わけわからんけど良いってなんか知らんけど思えるのが具体のいいとこなのよ。たぶん。

とくに電気服でおなじみの田中敦子さん(声優じゃないほう)の絵が好きです。電気服が大好きなことが絵に現れまくりなところが好きです!

今年の10月から大阪中之島美術館とおとなりの国立国際美術館で合同の大規模展が開催されるのでお楽しみです。

夏の岡本太郎展も行きたいなー。めっちゃ混みそうだなぁ。