大学生のころ、就活とか卒論発表とかで男子がスーツを着ているのを見て「エエもんやなあ…」と心の涎を拭いていたわけですが
そこから倍くらいの年齢になった今
落語家のおじさん・おじいさん達の黒紋付姿に「エエなぁ…」ってなっている。
元々、旅行先で偶然出くわした地域のお祭りのお練りで後ろの方を歩いてるだけの氏子会役員おじさん連中の黒紋付袴などに密かな魅力を感じていたのだけど
落語を聞くようになってから紋付袴おじさんを大量に目にするようになって、自分の黒紋付好きを大いに自覚することができた。
怪談噺とか死神とかやる時に黒紋付着て出てこられたらニヤッとする。
上方は昇進披露興行がないから機会が少ないしまだ生で見たことないけど、黒紋付がズラッと並ぶ「口上」ってやつも最高ですな。女性落語家の黒紋付もカッコええし。
なんせ噺家さんたちは着物を着慣れているので、礼服である紋付袴を身につけるときにありがちな「着られている感」がないのがいい。
「荒れる成人式」のカラフル紋付袴(家紋が泣いてるやつ)とは180°真逆ですな。
あと、噺家さんたちは袴の柄が縦ストライプじゃない所がポイント爆上げなんですよ。
お正月のテレビとかでタレントさんが黒紋付着る時って必ずと言っていいほどあの黒白ストライプの袴なん、何なんですかね?アレが一番格式が高い袴やとかか?あれ目がチカチカするしピエロっぽいし苦手なんですよね。
あのストライプ袴の存在が私の紋付袴愛への障壁だったと言ってもいい。
その点、噺家さんたちの袴は淡いグレーを中心に色とりどりでとても素敵。(もしストライプ袴の噺家さんがいたらゴメンナサイ。)
SNSで「一門揃って師匠宅へご挨拶に行きました〜」っていう黒紋付たちの写真がたくさん見られるお正月って良い季節ですね…。
明けましておめでとうございます。