YouTubeで『突撃!ヨネスケちゃんねる』をよく見るようになった。
きっかけは不明。
ヨネスケ氏は、かつてワイドショーの「突撃!隣の晩ごはん」というコーナーで大きなしゃもじとともに素人の家に上がり込んでは晩ご飯をご馳走になり続けていた落語家の桂 米助(かつら よねすけ)さんです。
そのお茶の間レベルでも有名な落語家さんが、主に江戸落語界隈に突撃して愉快な落語家さんたちの様子をお届けしてくれる『ヨネスケちゃんねる』。
勢いのある若手を中心とした落語家さんたちがソシャゲ(←やったことない)みたいに沢山出てきて、しかもみんな修行を積んだ噺家さんだけあって会話が上手い。
ヨネスケさんをはじめとしたベテランの噺家さんたちも愛想がよくて雰囲気がいい。
面白いのよ。
かたや自分がこれまで生で観たことのある落語は
米朝さんが亡くなった後の桂米朝一門会が1回と、月亭方正独演会が2回の計3回だけ。ミーハーっす。
上方落語のお膝元と言えなくもない関西圏の子供だったんだから、学校の芸術鑑賞会で落語と出会う機会がありそうなもんなのに
落語だけじゃなく文楽とか宝塚歌劇とかの地域特有の芸能を学校行事では一切観たことがない。
(漫才師が「3年生を送る会」に1回だけ来たことはある。学校名を間違って言われたことしか覚えていないが。)
そんな感じで、落語をあんまり聴いたことがないのに、ヨネスケちゃんねるをはじめとしたYouTubeのおかげで
- 江戸落語4つの派閥
(「派閥」というといがみ合ってそうで人聞きが悪いが、4つの団体を落語家さんたちが派閥と呼んでいるのでそれに従う) - 上方落語にはなくって江戸落語にはある「真打制度」
- 真打昇進お披露目興行というお祭り
- 落語界における「笑点」の存在感の大きさ
- 米津玄師『死神』(落語の『死神』という演目を題材にした曲)に色んな落語家さんが喜んで解説動画を上げてんのがカワイイ
- 海老名家ェ…
といった落語の本筋とはあまり関係のない知識を仕入れてしまいすっかり耳年増になってしまった。
これまでは落語に対してボーっとしていたので
「落語も歌舞伎みたいに世襲なんだな…みんな苗字が一緒だァ…」とか漠然と思ってた。
だって関西でTVでも活躍している月亭八光さんは月亭八方さんの息子ですし…。
するってぇと米朝一門会を「みんな米朝さんの親戚」と思いながら見ていたんだろうか…自分の無意識がナゾだわ。
行こうと思えば繫昌亭(上方落語の寄席小屋)に頑張れば行けなくもない…というところに住んでいながら、YouTubeで江戸落語の情報ばかり仕入れている現状。
かといって、そのせいで落語を楽しめなくなるわけでもなく。
YouTubeのちゃんとしたやつで観られる桂宮治さん(笑点の新メンバー)の『権助魚』めっちゃ面白いし
先週ひさしぶりに笑点を観たら涙がでるくらい面白かった。
立川志らくさんが円楽さんのピンチヒッターで出ていた。タレントとしての志らくさんはあんまり好きではないけど、噺家として大喜利やってる志らくさんは良かった。
その勢いで7月に兵庫県で予定されている『春風亭昇太 独演会』のチケットをとった。
落語のチケットって他のエンタメと比べたらチケットが安くて取りやすいのが良いよねぇ。
春風亭昇太さんなんて笑点の司会者ですよ?
その人の独演会が全席4,000円で普通に先着順で買えるんですよ?すごくない?
おんなじ兵庫県立芸術文化センターで9月にやる『上方次世代落語 好敵手の会』なんて4人出るのにA席2,000円 B席1,000円でっせ?(これも買った)
まあレーザー照明でショーアップしてセット組んで「ニュー落語」とか銘打ったらチケット1万円くらいになるかもしれんけど喜ぶ人は少ないだろうし売れなさそうだな…。
ちなみに江戸落語では真打の落語家さんを「師匠」づけで呼ぶ習慣があるみたいで、YouTubeのコメント欄ではお客さんからも「米助師匠」みたいに書いてるんですが
私は江戸っ子じゃないし自分の師匠でもないのにとか思ってしまって、要するにこっぱずかしいので今のところは「さん」付けです。
そんなわけでしばらくは落語がマイブームになりそう。
自由席の寄席に行く勇気はまだないけれど。