写真、信号待ち中のコレしか撮ってない…。
真言宗立教開宗1200年記念の特別拝観「東寺のすべて」に行ってきた。
「東寺のすべて」展なるものをどこかの博物館か美術館でやってるっぽいタイトルだけど
現地=東寺(教王護国寺)でやってる。
東寺のふだんは非公開のお堂を一斉に特別拝観できる。2,000円。
感想:なんかすごく「考えられてるな」と思った。
たとえば
拝観料を払ったらもらえるパンフレットがチケットも兼ねていて、裏表紙のスタンプラリーっぽいところが「もぎり」の代わりになっている(なので再入場はできない)
スタンプが揃っていくのが楽しくもある。
おなじく受付でQRコードつきの栞がもらえて、これを読み込むと無料の音声ガイドが聞ける。声優に詳しくない私でも知っている仏像声優の小野大輔さん。めっちゃ耳心地よい。
このQRコード、念のためモザイクかけたけどひとつのコードにつき一つの端末(一番初めに読み込んだ端末)でしかアクセスできないらしい。
どういう技術なんだろう…なんかチケット転売防止とかに応用できそうな…
事前にHPで知っていたのでスマホ用のイヤホンを持参して行った。
とくに講堂の「立体曼荼羅」とか、解説がなければ圧倒されて迫力だけ味わってわけわからんまま出てくる感じになっちゃうので
解説あって助かりました。
実はですね…わたし曼荼羅とか密教の世界観とかよくわからないんですよ…
お釈迦さま(人間)が開いた宗教なのに、なんかお釈迦さまと違う神さま?っぽいキャラクターがいっぱい出てきて
真ん中の仏さまたちは座って目を閉じて、周りにいる天とかは威嚇してきてて、
「え…極楽浄土ってみんなずっと同じポーズして24時間365日過ごしてるの…?会話とかあるの?」って戸惑って思考が停止したまま数十年の時が経った感じでして…
反対に地獄絵図だったらそれぞれの地獄とか裁きとか、何やってるのかリアルにわかるじゃないですか…
なのに極楽のほうはみんな役割に応じたポーズとってるだけだからなんかよく分からん。
なので音声解説ありがたかったです。
立体じゃない絵のほうの曼荼羅「両界曼荼羅図」も解説がないと「大きい仏様のまわりに小さい仏様がびっしり〜♡」くらいの感受性しかないのです私は。
なので解説があってようやく何を伝えたい絵なのかを知る…。
あとご自由にお取りできた「お大師さまのおことば」というペーパーに「仏の住む浄土は、死後の世界ではなく『精神世界』である。」と書いてあって「そうだったのか…!」ってなった。
わたしの右脳は血が通っているのだろうか。文字どおりのことしか理解できない私の脳よ。
しかしですよ。
よく考えれば曼荼羅はそもそもお坊さんからの解説ありきでつくられたものですよね?
音声ガイドは10月末まで利用できるうえ文章でも読めるので、それを家に帰ってから見ていて気がついた。
弘法大師とかがお経を理解するのが難しい人々に対してビジュアルで分かりやすく説明するためにつくったのが立体曼荼羅とか両界曼荼羅図とかなので
そもそもしろうとが曼荼羅だけをみて何かを理解できるようなものではないのですよ。
分かっている人が解説してくれて初めて用が足せるしろものなのです。
だから私がひとりで曼荼羅だけをみて思考が停止したって仕方ないのです。
これでいいのだ。
なんかそういう当時のかんじで解説(説教?説法?)してくれるイベントとかないのかなあ…東寺だけに…。