進研ゼミの投稿コーナーでだったろうか。
「理不尽だと思ったとき、『李(りー)夫人(ふじん)』をイメージすれば大抵の理不尽には萌えることができる」的な投稿を見たのは。
その人がイメージするマダム・リー(チャイナ服)のイラストが添えてあったのは。
私はそのネタが大好きで、それ以来、友達と「それって理不尽だよねー」って話をする時に
「ほんとに理不尽だね!李夫人だね!」
と、誰も「そうそう」とはならないネタをぶっ込んでは一人だけでこっそりと楽しんでいる。みんな優しいから聞き流してくれる。
もうひとつ。
昔々、『ビューティーコロシアム』※という、不器量な女性が、番組が提供する整形・ダイエット・美容によって人生を変えたいと主張するさまをショーアップしてお届けするTV番組を見ていたときのこと。
地味でぽっちゃりした女性(ビフォー状態)を取り囲む整形外科院長、エステ社長、あと熟年女性タレント等々。
これまでの人生がこの容姿のせいでどんなに惨めで悲惨なものだったかを再現VTRで見せつけ、駄目押しとして本人の口から「私がどんなにか変わりたいのか」を涙ながらに訴える時間。
彼女を取り囲むタレントのうちの一人であった和●アキ●氏が
「ジーパン履いてる時に内股になって座るんじゃない」
という苦言を呈した。(ずいぶん前だから細かい言い回しは覚えてないが。)
私はこれより酷い「理不尽」を見たことがない。
ジーパン履いてるからって脚を広げて座ってテレビに映る女性の方がどうかしてるぜ?
今でも時々思い出しては「イヤー、あれは理不尽だ!李夫人だわー!」とひとりごちている。とっても楽しい時間である。
それを思えば多少の理不尽は我慢できると言えよう。
彼女がどんな具合に「変身」したのかは全く覚えていない。
もしかするとアッコ氏のあのコメントも私の妄想だったのかもしれないとも思うほど、夢か現かも定かでないほどの理不尽さであった。
※はじめ番組名を「劇的!ビフォーアフター」と書いてました。大いなる間違いです。申し訳ありません。