PATHFINDER のライブBlu-rayを観てたら生きる気力が湧いてきたので、日常生活上やむをえない用事と仕事以外で久し振りにお出かけをした。
コープこうべの組合員証で入館料が割引になるのが嬉しい、宝塚市立手塚治虫記念館へ。
マクロスFと初代マクロスの映画しか見たことないくせに、マクロス展「MACROSS:THE ART 1982 - 2018」を観に行ったのであった。
期間別で各キャラの手塚風イラストステッカーを事務所でもらえる。
しかしこの手塚風シェリルはシェリルと言うよりは「手塚スターシステムの中の誰かがシェリル・ノームをやってる」と思ったほうがしっくりくるような。
メインビジュアルがFなだけあって、展示内容はFが占める面積が多め。みんな絵が上手いし丁寧ですね。
展示のパネルで、むかしのマクロスのキャラクターの表情を一枚の紙にまとめて描いてある設定資料があって、手書き文字の雰囲気に時代と愛情が滲み出ていて味わい深かった。
撮影OKゾーンは限られてるので、SNSで検索したら出てくるのとだいたい同じ写真しかないです。
2階の喫茶スペースで『シェリル飲~む』というドリンクを飲んだけど、撮影可能なのかどうか分からなかった。味は上等ないちごミルクでした。ピンクモンスーンでした。おいしかったです。
ライブラリーでしばらく手塚アニメを鑑賞。鉄腕アトム第1話のクオリティが高い。
手塚治虫記念館を出て、駅までの道を歩く。
記念館のすぐそばには、名を全国に轟かす「ムラ」こと宝塚大劇場があり、そこから駅まで「花のみち」という並木道が通っている。
この日は休演日で、歌劇のお客さんがおらずのんびりした雰囲気。
台風が近づいてるせいか涼しい風と木漏れ日で、この夏には珍しく爽やかで過ごしやすい天候だった。
ちょうどいい所にベンチがあったので、そこに座ってしばしボーッとしていた。
鳩が集まってきて、バンプの『ベンチとコーヒー』の歌詞が頭の中でリフレインする幸せなひととき。
「花のみち」は、その名のとおり両脇に花や植物が沢山植わっている道であり、
またステージから延びる「花道」のごとく盛り上がった一本道である。
歌劇ファンではない関西人なので、これまでせいぜい10~20回くらいしかこの道を通ったことがないのだが、ここを歩くときは不思議な気分になる。
もうとっくに無くなった宝塚ファミリーランドに行った幼い頃のワクワクする記憶のせいなのか、それとも宝塚大劇場へと続く「聖地への参道」的な雰囲気がそうさせるのか、それとも両側の車道より目線が高いからか、木洩れ日と植栽の絶妙な景観のせいなのか…。
色々と考えるけど、そういう余計な思考もサッと吹き飛ぶような不思議な高揚感と、「根拠は全くないけど自分は特別な人間な気がする!」というナチュラルハイな気分がやってくる。この道は不思議だ。
ここまで書いて思い出したのは、好きなミュージシャンのライブからの帰り道でヤバいほどの幸福感に包まれて、「何でもいいから何かに感謝したい!この幸せを不特定多数に分け与える力が欲しい!」みたいなあの感じ。もし自分が中世の住人だったらテンション上がった勢いで辻々に木彫仏とか安置しちゃいそうなあの感じ。
タカラヅカファンの人たちが観劇に通う道だから、もしや彼女たちが目に見えない何かを落としていってるのか?分け与えてくれてるのか?
・・・とかスピリチュアルな戯言まで考えたところでこの話はおしまいにします。
お散歩におすすめです。花のみち。